くがい

苦界

意味
苦しみが絶えない世界。年季契約に縛られる遊女の境遇。
成り立ち
すべての衆生の苦しみが無限であることを海にたとえて苦海(くかい)という。この海に界の字をあてて苦界とした。
用法・用例
「どうぞお客に来てもらおうと思って、方々へ一生懸命に出す。〈巻紙も痩せる苦界の紋日前〉、巻き髪だって痩せちゃいますよ」
『品川心中』